nariです🙋
2025年11月6日 公開
📌 この記事で解決する読者の悩みと検索意図
- ラーニングとアンラーニングを一時的な取り組みで終わらせず、継続的な習慣にする方法を知りたい。
- 変化に対応し続けるための、個人のキャリアにおける「成長の羅針盤」が欲しい。
- シリーズ全体を通じて学んだことを、具体的な行動に落とし込むためのチェックリストが欲しい。
1. 成長は一直線ではない:「二重の学習サイクル」としての成長モデル

本シリーズで見てきたように、キャリアにおける成長は、単に知識を積み重ねる**「ラーニング(学習)」だけでは不十分です。私たちは、成長を阻害する古い慣性を取り除く「アンラーニング(学習棄却)」**とセットで考える必要があります。
💡 成長を支える「ダブルループ学習」の習慣化
学習理論には、**「シングルループ学習」と「ダブルループ学習」**という概念があります。
- シングルループ学習(ラーニング): 目標達成のために行動や手段を修正すること。(例:営業成績が悪い \rightarrow 営業トークのテクニックを学ぶ)
- ダブルループ学習(アンラーニング): 行動や手段だけでなく、その行動の背景にある前提、価値観、目標自体を修正すること。(例:営業成績が悪い \rightarrow そもそも「営業とは何か」「顧客との関係性はどうあるべきか」という**定義(メンタルモデル)**を問い直す)
生涯成長とは、このダブルループ学習を自ら回し続ける能力にほかなりません。アンラーニングで「なぜ」を問い直し、ラーニングで「どうする」を実践する、この循環を習慣化することが、変化の激しい時代を生き抜く羅針盤となります。
2. 循環を維持するための「内省と計測」の習慣

アンラーニングとラーニングのサイクルは、意識的な「習慣」として組み込まなければ、すぐに古い慣性に引き戻されてしまいます。ここでは、このサイクルを継続するための具体的なツールを紹介します。
ツール1:定点観測で自己を客観視する「アンラーニング・チェックリスト」
最低でも四半期に一度、自分のキャリアを「アンラーニング」の視点から棚卸しする習慣を持ちましょう。これは、第2回のK-D-Fモデルをより日常的な問いに落とし込んだものです。
| 質問 | 目的 | 評価 |
| 【D:手放す】 過去の成功体験に縛られて、新しい挑戦を躊躇したことはないか? | 固定観念の洗い出し | 経験あり / 経験なし / 自覚なし |
| 【D:手放す】 効率化できると分かっていながら、非効率な業務を惰性で続けていないか? | 非効率な習慣の特定 | 続けている / 止めた / 把握していない |
| 【K:残す】 専門分野外の人に、自分の最も得意なスキルを分かりやすく説明できるか? | 中核能力の普遍性の確認 | できる / 難しい / できない |
| 【F:見つける】 新しく学んだ知識(ラーニング)を、今週中に3回以上使ったか? | アウトプットの強制 | 3回以上 / 1~2回 / 0回 |
このチェックリストを定期的に行うことで、自分の成長に対する**「セルフ・アウェアネス(自己認識力)」**を高めることができます。
ツール2:フィードバックをアンラーニングの契機にする「問いの技術」
上司や同僚からフィードバックをもらった際、それを単なる「評価」として受け取るのではなく、**自分のメンタルモデルを揺さぶる「アンラーニングのトリガー」**として活用します。
フィードバックをもらった時の「問いの技術」
- ❌ 従来の反応: 「どうすれば失敗しなかったか」を考える。(シングルループ)
- ✅ アンラーニングの問いかけ: 「なぜ、私はそのようなアプローチ(前提)で取り組もうと考えたのか?」と、自分の意図や思考の前提に深く踏み込む。(ダブルループ)
フィードバックは、自分の「盲点」を教えてくれる貴重なデータです。そのフィードバックを否定するのではなく、その背後にある**「自分の無意識の前提」**を掘り下げることが、アンラーニングの機会につながります。
3. 「成長マインドセット」で変化を愛する

アンラーニングとラーニングの循環を習慣化するための、最も強力な土台となるのが、心理学者キャロル・S・ドゥエックが提唱する**「成長マインドセット(Growth Mindset)」**です。
| 特徴 | ❌ 固定マインドセット (Fixed Mindset) | ✅ 成長マインドセット (Growth Mindset) |
| 挑戦 | 失敗を恐れて、能力以上の挑戦を避ける。 | 挑戦を成長の機会と捉え、むしろ困難を好む。 |
| 失敗 | 自分の能力の限界だと決めつけ、意気消沈する。 | 学びのための情報と捉え、分析し改善策を見つける。 |
| 努力 | 才能がないから努力しても無駄だと考える。 | 努力こそが才能を開花させると信じ、継続する。 |
アンラーニングは、過去の自分を否定する行為ではなく、**「今の自分は、まだ成長途中であり、より良くなれる」**という成長マインドセットから生まれます。変化や失敗を恐れるのではなく、それらを「古い自分を手放し、新しい自分に生まれ変わるための合図」と捉えましょう。
4. 終わりに:永遠に続く「自己変革」の旅へ

全5回のシリーズを通じて、私たちはラーニングとアンラーニングが、現代のキャリアにおいて切り離せない**「自己変革の両輪」**であることを確認しました。
ラーニング(新しい知識の獲得)は、アンラーニング(古い前提の棄却)によってのみ、その効果を最大化できます。この絶え間ない循環を意識的に回し続けることが、予測不能な時代における唯一の持続可能な競争優位性となります。
あなたのキャリアは、一度身につけたスキルで安泰するものではなく、常に「学び、そして手放す」という柔軟な姿勢によって築かれていきます。
今日からあなたも、この永遠に続く自己変革の旅を、楽しみながら続けていきましょう。
【シリーズ全体のまとめ】
| テーマ | キーメッセージ | |
| STEP1 | 導入編 | アンラーニングは、リスキリング効果を最大化するための土台作りである。 |
| STEP2 | 個人実践術 | K-D-Fモデルを使い、捨てるべき固定観念(D)を特定する。 |
| STEP3 | 組織変革 | リーダーの脆弱性と実験文化が、組織の古い壁を壊す鍵となる。 |
| STEP4 | ラーニング再構築 | 目的起点と高速アウトプットで、新しい知識を効率よく上書きし定着させる。 |
| STEP5 | 習慣化 | ダブルループ学習を習慣化し、変化を歓迎する成長マインドセットを持つ。 |
【ラーニング&アンラーニングシリーズ〘完〙】
最後まで観覧してもらい有難うございます。
nari爺のひとり言
昔 子供が中学、高校の頃に、『良い癖をつけとけば、それが当たり前になって意識しなくても、できる様になる!』と、教えた事を思い出します。
私も子供に負けじと『良い癖』をつける様に、意識しながら生活していました。
1つ思い出すのが、人と話している時、たまに直感で口に出して、嫌がられる事があったのですが、意識して一旦一呼吸置いて話す事を繰り返す内に、まったくではないですが、楽しく話ができる様になりましたね!
石の上にも3年です!

